はじめての現代数学 (数理を愉しむ)シリーズ (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

ちょっと前に読み終わった。

あまり厳密な証明とかはなしに、ここ 100 年くらいの数学界ではこんなことが研究されてますよー、というような話をざっくり紹介してくれる本。キーワードは「モノからコトへ」。なにしろ話がどんどん抽象的になっていくので、直観的に飲み込めなくなる部分も多かったけど*1、面白かったです。あまり厚くない文庫本サイズだし字も大きいし、さっくり読めます。

「モノ」から「コト」へ、というのがキーワードということですけど、そのなかでも「無限」という概念のとりあつかいが特に重要かな、と思いました。4 章「形式の限界・論理学とゲーデル」を特におもしろく読んだのですが*2、ここで○○○論法がでてくるのか! と、なにやら小説の伏線を回収する場面で驚かされるような楽しみ方をさせてもらいました。というわけで、知らない人には同じように楽しんでもらいたいので、ネタバレ防止のための伏せ字です。

*1:特に 3 章「柔らかい空間・トポロジー」は @_@??? という感じでした、私は…

*2:今年後半に刊行予定という数学ガール/ゲーデルの不完全性定理の予習をしてる気分で読んでました。