捏造された聖書

捏造された聖書

捏造された聖書

「神は細部に宿り給う」で紹介されていたのを見かけて以来、気になっていたのだけれど、先日、読み終わりました。

面白いことは面白かったけど、期待したほどではなかったです。というか、期待するポイントがずれていたみたい。

この本は聖書学の一分野である本文批評という学問を紹介する本です。本文批評というのは、新約聖書の複数ある写本に多数見つかる異文の、いずれがよりオリジナルに近い文なのか、を探る学問。この「いずれがよりオリジナルに近い文なのか」という部分をパズルを解き明かすように論証、みたいなのを期待していたんだけど、どうにもやっぱり、パズルのように、とはいかないようで。

あとは、もう少し聖書に親しんでいないと面白くないかも。聖書の、よく知られてるあの場面は、(改ざんされる前の) オリジナルではこうだった、と言われても、「へー」としか感じられない私みたいな人にはあまりお勧めではないです。一応、本棚に新約聖書もあるんですけどね。幼稚園の卒園記念。